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特集

ビッグデータがCMOとCIOの協力体制をつくる

  1. 1ページ目 ビッグデータと部門を超えたコラボレーションの重要性
  2. 2ページ目 部門間の「縦割り志向」を打ち破る
  3. 3ページ目 2部門で1つのゴールを共有
  4. 4ページ目 CMOとCIO協力体制のベスト・プラクティス

部門間の「縦割り志向」を打ち破る

Chief Marketing Officer Council(CMO Council)とSASが共同で発表したレポートによれば、ビッグデータは今後、マーケティングとITの連携を固める接着剤の役目を果たす。一方、同レポートの土台になった調査からは、多くの課題も浮かび上がった。調査に回答したCIOやCMOのうち、「自社のCIOあるいはCMOと、あらゆる面で協力関係を築いている」と回答した割合は20%以下にとどまったのだ。

こうした結果にもかかわらず、CMO Councilのバイス・プレジデントであるLiz Miller氏は、状況が改善していることを指摘する。4年前の調査では、CMOとCIOが対立するケースが多いという結果が出ていたためだ。「当時は、Webサイトやeコマース部門、デジタル・マーケティング・プラットフォームの管轄権をめぐり、CIOとCMOが対立していました」(Miller氏)。しかしMiller氏によれば、この問題がおおむね落ち着いた現在、CIOとCMOの両者はビッグデータに直面し、データを理解する必要があるという認識を共有しているという。

SASとCMO Councilが発表した調査結果には、大多数の企業に存在する「部門別の縦割り思考の課題」をなくす試みのヒントが多く含まれている。消費者向けの戦略を新たにまとめる際、できるだけ早い段階で、CMOとCIOが話し合う場を作ることもそのひとつだ。

「私たちCMOに対して、複数のCIOから『CIOを、マーケティングに向けたテクノロジーの選定に参加させるのは、素晴らしい案だ。今度は、顧客エンゲージメントの効率戦略を立案する場にも最初から呼んでほしい』という声が届いています。CMOはCIOから質の高い情報を得て、マーケティング・ダッシュボードやチャネルに適したデータを、素早く選り分けられます」(Miller氏)

Miller氏は、Juniper Networks社の成功事例を挙げる。同社では、CMOとCIOが単に共同で課題に対処するだけでなく、互いの協力関係を評価し、部門間の提携度合いを最大限に引き上げる方法を模索しているという。

同調査では、ビッグデータ関連の業務で、CIOとCMOが役割分担を明確に定める必要があることも明らかになった。CIOは、データの取得源を決定する責任を負い、CMOは、データから有用な知識を引き出す分析作業に集中する。「両者がこの役割分担を受け入れ、各自の仕事を理解すれば、企業は大きく前進します。顧客体験の改善を阻害する一番の要因は、各部門の縦割り構造に他なりません」(Miller氏)。

ただし、その実現は決して容易ではない。ForresterのPattek氏は、業種や企業規模に関係なく、マーケティングとITの共同作業は難しいと考えている。「CMOは、収益の増大や顧客体験の改善を目指しています。他方、CIOは、コストやリスクの削減に取り組んでいます。この2点の両立は、場合によっては困難です。しかしCIOとCMOがビジョンを共有すれば、プロジェクトや予算の管轄権と同じく、そのような懸念は解消されるでしょう」(Pattek氏)。同氏は、目標の共有を可能にするために、CMOも技術やデータに精通しなければならないと話す。

「企業はいま、データを通してあらゆる角度から顧客についての知見を得ようとしています。その先頭に立つCMOは、テクノロジーを活用し、CIOとの協力体制を実現するべく、共有可能なビジョンを立ち上げようとしているのです」(Pattek氏)

2部門で1つのゴールを共有

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